妻の買物に付き合ってGUに入店した日曜日。
ユニクロ大好きな私ですが、さすがにGUに欲しいモノは無い…
いや、話題のアレ。ちょっと見てみようかな。
「GU/リアルレザーシューズ」
・・・購入しました。
GUリアルレザーシリーズのリアル評
本革を使用しながらも価格は4000円~6000円と、その圧倒的なお値打ち感でかなり話題になったのがこのシリーズ。
私が購入したのはブラウンのスエードを使用したサイドゴアブーツです。
うん。確かにスエード。ただ・・・
何でしょう。
チャチい。
リアルレザーシューズから、足入れがしやすいサイドゴアブーツが登場。アッパーの素材が本革なので、合皮のように蒸れにくく、はくほどに足に馴染んでいきます。丁寧にお手入れをしていただくことで味わいのある経年変化を楽しめます。
出典:https://www.gu-global.com/jp
公式HPでは経年変化にも言及されていますが、これを長く履くのは正直厳しい。お安く、それらしいコーデをしたい方向けかな。
そもそもGUはファストファッションブランド。当然ですが、本格靴を履く層をターゲットにしていません。
だからこそ、これでいいんです!
私が購入を決意したのもその潔さから。ちょうどベランダ用のサンダルが限界だったんですよね。その代わりという事で。
では具体的に何が本格靴と違うのか、少しだけ詳しく見ていきます。
ディティールを紹介!
ドクターマーチンを意識したような厚めのソール。素材はEVAでしょうか。
プルストラップもついていて履きやすさにも配慮されていますね。
ただアッパーは想像以上に柔いです。ワークブーツとは雲泥の差があります。
ストームウェルト風のゴムがぐるりと一周しているソール部分。
出し縫いの糸は全く見えません。お値段からしても底付けは「セメント製法」で間違いないでしょう。
・・・
ん?
!?
裏返してみたらソールを縫い付けたような跡が・・・おいおいマジか!?
いやフェイクか~い!!
機能的な意味のまったくない、ただのソールデザインとは…芸が細かい。まぁここがフェイクだとしたら縫いの無いセメントで確信しました。
本格靴との違いはまずここ。
基本ソール交換不可のセメント製法は、構造が単純で、その分安価なんですが、長く履くには適さない底付け製法です。ソールが減ってしまえば廃棄、いわゆる消耗品的な使い方しかできません。
続いて内側を。
バングラディシュで作られているようです。
って、それはいいんですがツルっとしたこの質感。断面を見るにやはりライナーは「合皮」かと。
合皮も長く使える素材ではありません。長期間使っているとボロボロと表面が崩壊していくのは誰もが経験しているはず。
かかと側にはヒールカウンターを装備しています。強度もあってブーツらしくて良いですね。
ただインソールにも合皮が貼られています。外側が綺麗でも中がボロボロになってしまっては元も子もないと思うんですが…
で、前半分はキャンバス地になっています。
合皮ですべて覆ってしまうとさすがに通気性が悪すぎる…という事なのかもしれません。
・
このお値段ですから多くを望むのは無理があるというもの。
スニーカーのように気軽に履けてアッパーの変化が楽しめたら儲けもの。そのぐらいで付き合っていければ良い関係が築けそうです。
履き心地はいかに・・・サイズ感に注意!
普段USサイズで7.5、UKサイズで7を履く私。日本サイズでいうと25.5㎝です。
ざっくり棚を探してみたんですが、ブーツ系は1㎝刻みみたい。(短靴はハーフサイズも揃っていました)
最初は26㎝を試着したんですが、これは完全に小さい。
まぁ予想はしていたんですが、どうやら捨て寸込みのスニーカーサイズで表記されているようです。
お店には27㎝が無かったので28㎝を購入。かなりゆったりですが履けないこともありません。
履き心地を一言で表すと
「メチャクチャ楽」
ソールが分厚いためか、それとも中の構造なのか、スニーカーのような履き心地です。
つま先には先芯があるにはあるんですが、指で押せば凹む柔らかさ。
アッパー全体がペラペラなのもあって・・・スニーカーを超えて、もはやスリッパですかね。
柔らかすぎて逆に不安になるほどの柔軟性です。
他にスエードの靴を持っていないので比較はできませんが、見た目は立派なスエードサイドゴア。履き心地はルームスリッパ。
…そういえば妻が履くモコモコ防寒スリッパと似てなくもないかも。
まとめ
革靴の価格が高騰している昨今。このお値段でちゃんと本革を使って靴の形になっているのは素直にスゴイです。
履き心地も、普通の革靴のゴツゴツした感じではなくスニーカー寄りなのも不慣れな方には優しい設計。そのとっつきの良さから「初心者用」とか言われていますが…
私の意見は真逆です。
このブーツで革靴の世界に入るのはまずオススメしません。
ブーツらしい経年変化を感じる前には朽ちてしまうでしょうし、履き馴らして自分の足にフィットさせていく過程も体験できません。「毎日履くだけでレベルアップ」が楽しめないんですよ。これは決定的です。
長くお手入れしながら経年変化を楽しみたい、そういう靴好きの方は買うべきではないですね。
ワンシーズンだけ履ければいい、使う場面や役割を限定して履きたい、バラして構造を見てみたい、そんな方にオススメ。
…まぁ個人的にはコスパは良くないと思うんですが。
それではまた。