春夏秋冬、いつだって足元を支えてくれているアイアンレンジ。最近は徐々に雑に扱えるようになりつつあります。
そんなこのブーツも前回のメンテから約1年。この間はひたすらブラッシングのみで耐えてきました。
引きで見ればまだまだ綺麗に見えるんですが、さすがにこれ以上放置するのは精神衛生上よくありませんし、このあたりでしっかりフルメンテしてあげようかと。
さてさて、どれぐらいエイジングは進んできたのか、年に1回のメンテ回、最後までお付き合いいただければ。
メンテ前のお楽しみ。エイジングチェック!
しっかりソールを洗浄、消毒して、自室に持ち込んだアイアンレンジ。
購入は2016年ということですでに7年目に突入していますが、普段履きとしてガンガン使い出してからは2~3年といったところでしょうか。
ビーフジャーキー状になったシュータンは、やはり1番経年変化を感じる部分。
フックが当たる部分は裏面の菊座の後がクッキリついていますね。まだ革の破れまでは至っていませんが、菊座は少しヤスリがけして平坦にする方が良いかも…
パンツが擦れるシャフト上部がかなり黒ずんでいます。
油分をたっぷり含んだアンバーハーネスレザーの特性上、多少のキズはブラッシングすれば綺麗になりますし、乾いた印象も受けにくいんですが、その分この黒ズミが起こりやすいんですよね。
シューレースが擦れるタンはもちろん、屈曲部や、負荷のかかる部分が少しずつ黒くなっていきます。
シューレースを外したら普段はブラシが届かないレースステイの裏側のホコリも綺麗に掻き出して、準備完了です。
黒ずみを薄くしたい…クリーナーはこれ。
まずはクリーニング。といってもワークブーツですし、ガンガンいきますよ~。
クリーナーは少し洗浄力強めの「BootBlack トゥーフェイスプラスローション」
前回も使用したんですが、ステインリムーバーより黒ズミが薄くなったような感じがしています。
気になっていた、油分が沈殿した黒ずみ部分をメインに軽く拭きあげていきます。
ただ完全に綺麗にするのは不可能ですし、やり過ぎると革にダメージも残ります。ここは「少し薄くなればいいなぁ」ぐらいの気持ちが大事。
で、恒例のホカホカタオルで拭きあげてクリーニングは完了。
色味は濃くしたくない・・・オススメクリームは?
まずはしっかりデリケートクリームで保湿します。
効果があるのか無いのか分かりにくいクリームですが、こいつの偉大さはアセトンで脱脂したブーツで実感しました。以来とりあえず塗るようにしています。
新兵器の「ルボウ 豚毛ブラシ」で強めにブラッシング。革の内部まで浸透するように煙が上がるぐらい擦りまくります。
で、仕上げのクリームはやっぱり・・・
「M・モウブレイ アニリンカーフクリーム」で。
艶は強すぎず、栄養分もしっかり入ります。何より繊細なアニリン染め用に使用されるものなので、色味が変わるリスクがかなり小さいクリーム。
コチラも指で直接塗り込んで・・・
「うおりゃああああああぁ!」
と豚毛でブラッシング。
このまま1時間ほど放置してクリームが浸透するのを待ちます。
仕上げに表面に残ったクリームをウエスで拭き取っていくと…
はい、完成!!
透明感のある仕上がり。これまでの経年変化が完全にリセットされたわけではなく、あくまで汚れが除去されて綺麗になったぐらいの印象です。
シャフトの黒ズミもかなり解消されてるのがわかります。
今回も大満足の仕上がりになりました。
ケアした後は…やっぱり履いてみないと
綺麗になったブーツは履いた状態も確認しないと。
え?
みんなしますよね…?
という事でまずは真上から。
履きシワがしっかり定着して、表面が綺麗になったとしても迫力は失っていません。
エイジングって、ただ汚く朽ちていくのとは違うと思っているんですよね。
ちゃんとメンテして、大事に履いて、それでも内側からにじみ出てくる経年変化。これが理想の形かな、と。
このシャフトに入るシワが大好物です。
負荷がかかる部分の油分が逃げて色が薄くなるプルアップレザー。その濃淡もワークブーツらしくて最高。
それでいて、細身のジーンズにもハマるスマートさがあるんですよね。この守備範囲の広さこそ人気が陰らない秘訣かも。
まとめ
比較的表情が出やすいと言われるアンバーハーネスレザーですが、私が履くとまだまだです。
それでも通勤にも使い始めたり、シューツリー無しで保管するようになって、この2~3年で大きく成長しました。トゥの反り、シャフトのシワ、どれも愛着を感じる相棒です。
しっかり履き込んで、しっかりメンテする。このバランスを大事にしたいと思う今日この頃。
最後は正面からの着画です。それではまた。
もともと海外での人気が非常に高く、今では様々なバリエーションが発売されているアイアンレンジ。アイリッシュセッターに並ぶレッドウィングの看板といっても過言ではない状況にまで成長しました。多くのブーツを履くようになった私ですが、実はこのアイ[…]