本格的なレプリカジーンズは数万円。
それがユニクロなら3千円という文字通り「ケタ違い」の値段設定です。
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これは穿くしかないでしょう!
「エイジングを楽しんでみたいけど数万円は流石にばからしいし…」
分かります、その気持ち。数万円のハードルは確かに高いんですよね。
「まずはユニクロで…」
全然良いと思います。そして願わくばここから深~いジーンズ沼に落ちていただければ…笑
となれば問題はその色落ち。
期待していたのと違い過ぎるとせっかくのジーンズファン拡大にマイナスになることも考えられます。
その疑問に対する私の答えがこれ。
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けっこうガチで穿き込みました。タテ落ちも出て良い感じ。
足掛け2年、ついに色落ち日記第2弾、ユニクロセルビッジ編が完了しました。
今回はその経年変化を総集編でお送りします。
ユニクロセルビッジの特長と洗濯の頻度
この値段ながら日本が世界に誇る生地メーカー、カイハラ社製デニム生地を採用しているというのが最大のウリでしょう。
その分、5ポケットということ以外は極限までシンプルなディティールにしてコストを抑えているようです。
写真の通り生地はリジッドですが、防縮加工が施されているので洗濯しても大きく縮むことはありません。ウエストで0.5インチも縮まない感じ。試着でジャストを購入して問題ないかと。
生地は薄目です。
根性穿きしすぎると破れる可能性が高いと感じたので洗濯頻度は最初から月1回と、普段より多め。
仕事中と寝るとき以外は穿いてましたので、平日は3時間、休日は12時間程度と計算すると、月で約150時間の着用というペース。
ジーンズの顔、フロントの変化
ジーンズの印象を決めると言っても過言ではないのがフロント部分。
人の性格は顔に出ると言いますが、ジーンズの性格はこの部分にもっともよく現れます。
穿き込み前。
まだパリッとしたリジッド状態で、糊が効いた濃紺のクリーンな印象です。ジャケパンスタイルでも合わせられる大人のジーンズってイメージ。
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4か月後。
穿き込みは目安で600時間。
何度か洗濯をしたことでノリが落ち、柔らかい肌触りになりました。色味も一段青さが増しましたね。
少しずつヒゲも定着し始めましたがまだまだ綺麗目な印象です。フラットな生地感のおかげでしょうか。
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8か月後。
穿き込み時間の目安は1200時間。
しっかりとアタリがついてジーンズらしい表情になってきました。
超タイトなサイズを選んでいるので、上がりヒゲがメインになっています。
電車通勤と家でゴロゴロするだけなので、穿き込み時間の割にはエイジングは遅めかもしれません。
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14か月後。
穿き込み時間の目安は2100時間。
立派に育ってくれました。正真正銘の色落ちジーンズです。個人的にはここがピークだったように思います。
ヒゲやアタリと馴染むようにデニム生地全体が退色し始めて、バキバキの印象が和らいでいます。インディゴの青さも綺麗に出てきました。
せっかくなので穴が開くまで穿いてみよう、ということでさらに着用を継続することに。
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20か月後。
穿き込み時間の目安は3000時間。
もはや青いを通り越して白いと思える領域に入ってきました。それでも生地の破れや縫製の解れが無いという頑丈さ。
ユニクロ恐るべし。
夏はこのジーンズにTシャツで通勤していましたが、さすがにカジュアルすぎたと反省しています。
更に全体の退色が進み、ヒゲがぼやけてきましたね。
全体の写真はこちら。
撮影した時間帯が悪かったのもあって、白すぎてみすぼらしさすら感じます…笑
さすがにこのまま秋服に合わせるのは諦めて、ここで引退となりました。
着心地と着画の変化
綿100%で作られるジーンズは穿き込みと洗濯で、着用者の体形に沿うように変化することでも知られます。
防縮加工が施されたユニクロセルビッジでは、生地の伸び縮みはそこまで大きくありませんが、どんな風にシルエットが変わっていったでしょうか…
まずは穿き込み前。
やっぱりクリーンな印象ですね。
ヒゲやアタリがつく前のリジッド状態でしか得られない清潔感です。
ワンサイズ落として購入したのでかなりタイト。特に下腹部はギュンギュンです笑
ノリ付とはいえガチガチなわけではなく、APCのリジッドより更に柔らかいので十分着用できるレベル。おそらくユニクロもそのまま穿き始めるのを想定しているのでしょうね。
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4か月後。
穿き込みは目安で600時間。
ノリも落ちてワンウォッシュ特有の青いのっぺり感があります。
洗濯でも縮みは極小で、リジッドから穿き始めてもヒゲやアタリがずれることはあまり考えないで良さそう。
置き画よりもナチュラルに映ります。
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8か月後。
穿き込み時間の目安は1200時間。
穿いた状態でもヒゲが確認できるぐらい定着してきました。
シルエットの崩れはほとんどありませんね。これを丈夫ととるか面白味が少ないととるか…
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14ヵ月後。
穿き込み時間の目安は2100時間。
会社のデニム好きな同僚にも「これ、実はユニクロ」と自慢していた、一番脂がのっている時期です。
洗濯前ということでウエストは少し緩めになって腰穿き気味ですが、それもあってシワの凹凸が浮き上がって映っています。
元々の薄目の生地という事に加え、1年以上穿き込んだこの状態はもうただの布。ジーンズを穿いている窮屈感は皆無になっています。下腹部以外ですが。
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20か月後。
穿き込み時間は目安で3000時間。
かなり白っぽいとはいえ、単体で床に置いて撮影した写真に比べるとナチュラルに見えます。夏のジーンズとしては全然アリな状態ですかね。
完全に馴染んで、穿いていてもストレスはありませんし、このまま穿き続けても良かったんですが、ここからは下り坂でしょうし、他のジーンズも履きたいのでユニクロはここで完成ということで。
まとめ
当初は1年ほどでサクッと完成させる予定だったユニクロセルビッジ。
「色落ちが早い」とか、逆に「いつまでたっても色落ちしない」など、ネットの意見も様々でしたが、結局着用2000時間ぐらいでピークを迎えて、3000時間程度で引退とほかのジーンズと大差ない結果になりました。
穿き込み前はこんなにも濃紺だった生地が…
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これだけ青くなります。
この値段でちゃんと変化を楽しめるというのは流石のユニクロクオリティーです。頑丈さもケタ違いで、いやマジでスゴイです。
ただ、やっぱり本格レプリカジーンズとの違いはあって…
細かいディティールはそれこそ数え上げればきりがないんですが、それは好みもありますし。ただ個人的に一番気になったのは
「色落ちした後がカッコ良いかどうか」
だと思うんですよね。
ユニクロセルビッジの生地は現代的でフラットな質感。大量生産なので仕方ない部分もありますが、どうしてもエイジング後が貧相に見えてしまいます。
コスパで選べば断トツだと思っていますが、正直あと一歩欲しい…まぁその一歩に数万円払えるかどうかがデニムバカと普通の人の違いかもしれませんね笑
最後はリジッドからの変化を合成写真で。それではまた。
これまでのエイジングレポートはコチラから↓