ソールをビブラム700へ張り替えてヒールの摩耗も気にしない、最強のタフブーツへと変身したアイリッシュセッター8131。
通勤用としても大活躍で週に2回の登板も当たり前にこなしてくれています。
先日も朝から小雨が降っていたんですが「少し濡れるぐらいがなんだ!ワークブーツらしいエイジングのためにもコイツは厳しく育てたる!」と調子に乗って出勤。結果、家を出てすぐに滝のような大雨に…
で、乾いたらこの見事なまでの雨シミが。
人間、謙虚な気持ちを忘れてはいけません。常々自分にそう言い聞かせていたつもりなんですが…ごめんよ、8131。
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いやいや、まだ諦めるのは早い。どうやら私のブーツ愛が試されるときが来たようです。8131との絆を取り戻せると信じて、この雨シミ、見事に退治してやります!
水シミ・雨シミの原因
革靴を雨の日に履くと結構な確率で起こる「雨シミ」。そもそもなぜこのようなシミになるのか、色々な原因があると言われていますが今回怪しいのはこの2つ。
①水そのものの色素が付着したケース
②水分が革やコバの染料を表面に浮かび上がらせたケース
どちらの場合も対処方法は同じ。まずはシミを中心に広範囲をしっかり濡らして馴染ませる作戦。まだ消えないようなら丸洗いを実施。それでもだめなら…プロに頼むしかなさそうです。
※よく似たシミでも油分が染み込んだものには効果は期待できません
作戦開始!実は下準備が大事
いち早くビショビショに濡らしてやりたい気持ちを抑えて、まずは前回塗布したクリームやワックスを除去します。
このあとの水を染み込みやすくするための下準備。ここを怠るとシミが悪化することもあるので要注意です。
前回のメンテではワックスも使用したので、固形のクリーナー+液状クリーナーの2本だて。
まずは固形の「Bootblack ハイシャインクリーナー」をウエスに取って革表面をなでるようにワックスを除去していきます。
そのあと液状のステインリムーバーを。
こちらは革内部まで届くように少し多めに取って拭きあげていきます。これで革を包む膜は無くなったはず。いよいよ…
ドーン!
ぬるま湯で浸したタオルを使って、シミとその周辺部をしっかり濡らします。
これが思ったほど染み込みません。ただ、焦ってゴシゴシとこするのはNG。濡れた状態の革は結構脆いので銀面がボロボロになってしまうこともあります。
叩くように何度かタオルを押し付けてなんとか全体に染み渡らせました。
シミが周辺部と同じ状態になっていればOK。まだシミが目立つようなら水の量が足りていないかもしれません。
あとは数時間、常温で放置するのみ。シミが無くなるのを祈りながら待ちましょう。
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丸1日経過。結果は…
大成功!!
完全にシミは消え去りました。良かった~!数か月で2回の丸洗いはさすがにダメージが大きいと思っていたので、この方法で綺麗に消えてくれてホッとしました。
いつもよりちょっとだけ過保護なケアと仕上げを
さて、あとはいつも通りのケアなんですが、今回は大雨に打たれたのと染み抜きのためもう一度濡らされたという事で、ちょっとスペシャルバージョンで。
オイルドレザーの油分補給にはコチラ。
「レクソル レザーコンディショナー」です。
オイルでありながら表面がサラッと仕上がるのでお気に入り。
たっぷりと指で塗り広げていきます。
豚毛ブラシで強めのブラッシング。内部まで浸透させるためのマッサージでもあるので念入りに。
そのまま数時間放置。オイルが馴染む時間を取ります。
で次はクリーム。
準備したのは「サフィール クレム1925 コニャック」です。
前回が少々赤くなりすぎたように感じたので少し黄色っぽいコチラをチョイス。ただ仕上げには前回と同じバーガンディのワックスも入れるつもりです。
指で直接塗り広げていきます。ステッチにも色が付きましたが、このブーツに関しては細かいことは気にしないことにしました。
茶色クリーム用の化繊ブラシで強めにブラッシング。このまま1時間ほど放置。
ネル生地のウエスで表面に残ったクリームを拭き取っていきます。
正直ワークブーツならここまででもやり過ぎ、トゥーマッチってやつだと思いますが、予定通りさらにワックスを重ねますよ~
鏡面仕上げではなく、柔らかめのワックスを使って革に浸透させるように全体に塗っていきます。で化繊ブラシでグイグイ押し込むようにブラッシング。
シャキッとしたツヤと防水性をアップさせる作戦です。
ネル生地で乾拭きしてシューレースを通したら・・・
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ジャン!!
完成です。
狙い通り輪郭のはっきりしたツヤ。前回のようにトゥだけを光らせる仕上げよりも自然で私の好みに近いイメージ。大成功です。
試着で仕上がりをチェック
この前撮ったばかりですが、もちろん今回もやります。私が楽しい試着タイム。
まずは真上から。
最大の目的だった雨シミの除去は大成功。それらしい跡も見当たりません。ワイズはDなんですが薄目の靴下で合わせると羽根が閉じ気味になりますね。
どれだけ綺麗にしても滲み出る風格。新品よりも使い古した方がカッコよく見えるのがワークブーツ最大の魅力です。
実は細目のジーンズとアイリッシュセッターの相性は抜群なんですよね。
これにて無事に前線復帰となりそうです。
まとめ
ラフに履くのと雑に扱うのは別。今回の水シミは改めてそう思わせてくれた一件でした。
反省も込めて、このブーツは基本は晴れの日専用に。雨の日は雨の日用のブーツがありますし。
最後は試着を終えた8131。単品でのカッコよさをアピールしておきます笑 それではまた。
丸洗いから2か月。ソールも交換済みで通勤メイン、登板数多めのRedwing8131。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://ramshiruba.com/redwing8131-sole-custom[…]