鋼のように頑強なソールとアッパー。シルクのような柔らかな履き心地。
1000マイル歩いても壊れない。疲れない。
出典:wolverine.com
このコピーに心踊らない男はいないでしょう。私が初めて手に入れた本格ブーツで、今も大のお気に入りです。
wolverine社は1883年創業の老舗。1910年代に発表したこの1000mile bootはブランドのアイコンとして100年以上たった今も世界中で愛されています。
8年ほど履いている私物の変化を中心にWolverine 1000mile bootをレビューします。
1000マイルブーツの経年変化
まずは現在の私物写真です。
ヴァンプに寄った皺の波がお気に入りです。色も濃淡が出てきています。
が、まだまだキレイなもんです。
実は、お気に入りすぎて履いて出る機会がすくなくなりがち笑
距離にして50マイルくらいですかね~。まだあと950マイル。まだまだこれからです…ね?
あれ?
縫製ほつれとるがな!
クロムエクセルレザーの革質
アッパーにはHorween社のクロムエクセルレザーが使用されています。
Horween社は1905年創業の老舗タンナーです。同社の製品群で、馬革を使用した「シェルコードバン」と並ぶ代表作が「クロムエクセルレザー」。
100年前には確立されたとされる手法で、ステアハイドの原皮をコンビなめしという方法でさまざまな油脂を浸透させた、美しく、耐久性のあるオイルドレザーの一種です。
かなりオイリーな革ですが磨けば重厚感のある独特な光沢がでます。
小傷なんかはブラッシングで結構キレイになりますし、経年変化にも定評がありますね。
プルアップレザーともいわれるオイル分を多く含んだ革ですので
シワや圧力がかかる部分に色の濃淡がついて、それが味になっていきます。
ホワイツやオールデンにも採用されることでも知られるクロムエクセルが、このお値段で手に入るのはかなりお得かと。
1000マイルブーツのソールについて
当然グッドイヤーウェルト製法です。
ソールはシングルレザー、ヒールはビブラムのラバーでクラシックドレスな印象があります。
スマートな見た目ですが、ワークブーツとして履くには少々心許ない気がしています。で、私は履き下ろしの際にラバーを半張りしました。まぁこの辺りは好みかなと。
ヒールにはレザーが1段積み上げられて更にドレッシーなビジュアルに。
バックショットで見ると良く分かります。
醸し出すドレスブーツの香りとワークブーツの屈強感。このバランスが1000マイルブーツ最大の魅力なのは間違いありません。
その他のディティール
内部は内張りが無く一枚の革で仕立てられた「アンラインド」。ワークブーツらしい粗野なイメージですが、馴染みやすいというメリットもあります。
ハトメ上部の3箇所はフックになっており楽に着脱できます。
印字された『Horween』の文字。テンション上がります笑
靴紐はもとの長めの平紐から紗乃織靴紐のロー引き平紐へ交換済み。
革の種類やカラー。使用されるラストのシルエット。アウトソールの素材、形…靴の印象は様々な要素の組み合わせで大きく変わってきます。「履き心地は良いけどもう少しドレッシーな方が好み…」とか、逆に「カッコイイんだけどフォーマル過ぎて合わせ[…]
ウルヴァリン1000マイルのサイズ感
私の足は実測で、足長:257mm 足囲:253mm 足幅106mm。
こちらのブーツはUS7.5/Dでジャスト。レッドウィングの#8ラストよりやや余裕がある印象です。
今は靴下が薄い場合は、薄めのインソールを使用しております。
アッパーは足なじみが良く、履き下ろしからどこにも痛みは感じませんでした。
シルクのような履き心地…なるほど、そういっても良いかもしれません。
ただ、鋼のような堅牢さ…これはちょっと。
実際、20マイル程度の使用で縫製のほつれは数箇所ありますし。
そもそもシングルのレザーソールを採用している時点で
頑強さは期待し過ぎてはいけないような気がします。
まとめ
と、弱点も多少ありますが、それも含めて魅力十分なブーツ。
迫力のある経年変化、ドレスにもワークにもはまるビジュアル。
この先も長く付き合っていきたいと思っています!
最後に着画を・・・それではまた!
私がブーツにはまるきっかけにもなった「ウルヴァリン1000マイルブーツ」。最初から超が付くほどのお気に入りで、逆に気を使いすぎてこれまでなかなか出番が回ってこなかった不遇のブーツでもあります笑先日レッドウィング941[…]