毎年恒例、何の予定もないG.W.後半。
実は連休中に片付けなければいけない仕事もあるんですが、もちろんやる気は出ませんし。「なんか面白いことないかなぁ~」ってソファでごろ寝してたんですが、思いつきました。
よし、チペワの黒ブーツを茶色に染めてみよう。
中古で購入したのが約3年前。ボッロボロでカチカチだったこのブーツを復活させたり、無茶なメンテをしてみたり。
ただ見ての通りそろそろ限界、引退を考えています。これまで独特な関わり方をしてきたブーツとのお別れですが、やっぱり最後も思いっきり楽しもうかと思いまして。
ということで「黒色のブーツを茶色に染め替えよう大作戦」始まりです!
全部茶色は難しい…なら、「茶芯」っぽく
最初は犬の散歩にも使える気軽なブーツとして活躍し、ここ最近はいざという時の会社置き靴となっていたこのブーツ。
ただその座も先日ドクターマーチンに譲ることになりました。
輝いていたころのチペワ。レッドウィングに比べてつま先部分が低いんですよね。スマートな印象があって好きだったなぁ。
そうこうしているうちにインディアンマークを中心に、銀面がボロボロと崩壊するように…それならばと
全体を紙ヤスリで削ってヌバック化を目指したときの姿。…えぇ。もう無茶苦茶です笑
で、最終的にたどり着いたのが「染め替え」
茶色を黒に染めかえるのは思ったほど難しくないんですが、黒色を茶色にっていうのは、ちょっとイメージが湧きません。というより多分素人では無理。
それを承知の上で、今回挑むのは「茶芯レザーの再現」です。
出典:https://store.shopping.yahoo.co.jp/footmonkey
革の芯まで黒の染料が届かないことで生まれる、エイジングファン垂涎の茶芯レザー。最近はレッドウィングが「クロンダイク」という茶芯を再現したレザーも発表して大人気になっていますね。
ただ今回は灰芯ともいわれる芯まで黒く染まったレザー。この革の色を抜いて茶色に染めるという、いわば「逆茶芯」。
それでも茶色の染料と元の黒がうまく混じりあってくれれば、茶芯っぽい雰囲気になるかも…
…いや、なるはず!
ちょっとワクワクしてきました~。
色抜きから染め替え、やっちゃいます
さっそく色を抜いていきましょう。
以前アイリッシュセッターを染め替えたときに余った「アセトン」と着古したTシャツを準備。
風通しの良いベランダに移動しました。
(注意:有機溶剤のアセトンを使用するときは、ビニール手袋必須です。肌が強い弱いではなく、皮膚が溶けちゃいます)
この姿を見るのは今日で最後。染め替えたら全身茶色になるかも。ちょっと寂しい気持ちもありますが、ここは覚悟を決めます。
アセトンをたっぷりTシャツに染み込ませて、いざ…
うおりゃーーー
どんどんTシャツに黒い染料が移っていきます。いいぞいいぞっ!
よ~し。勢いで両足とも色抜き完了です。所要時間は1時間ほど。
思ったより白っぽくなりましたね。これならしっかり染まってくれそうな気がしてきました。
いよいよアルコール染料「スピラン」の出番。ガッツリ筆塗りしていきます。
本来は染まってほしくない部分をマスキングテープで保護して塗り始めるんですが、今回はこのまま。まぁ全部茶色になっても構いませんし笑
うおーーーっ
こちらも豪快に、何重にも塗り重ねました。乾燥しきるまで丸1日放置。
染め替えた結果は・・・?
さてさてどんな感じに仕上がったかなぁ。
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ジャン!!
どこから見ても黒いですね。
それに先っぽがちょっと茶色く汚れた感じが。
・・・うん、これは汚い。
表面はアセトン+アルコール染料で革の油分はほぼゼロになっているせいで、カッサカサです。
とりあえず、たっぷりとデリケートクリームとオイルアップを。
数時間置いて、豚毛ブラシで仕上げていきます。
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靴紐も茶色の平紐に交換して、ヴィンテージ感を演出しようかと。
お、これはなかなか・・・
ヌル艶っ!!!
アセトンで古い油分が除去できたのか、メンテ前より明らかに良い質感に。これは良い意味で想定外。茶色の平紐も良く合います。
肝心の逆茶芯は・・・
おぉ!それっぽい感じがしなくもない。よしよし、早速履いてみましょう。
・・・う~ん???
室内だと茶色が弱いですね。黒にしか見えません。
屋外での見え方はいかに!?
この日は良い天気。日光の下ではもっと茶色が映えるはず。
さっそく裏庭で撮影会です。
室内とは色味が全く違いますね~。茶色成分もしっかり感じられます。いい感じ。
結構茶色くみえます!!・・・ただ、ステッチまで茶色く染めてしまったのは失敗でした。
「黒のブーツを茶色く塗った感」が出てしまっています。
いやまぁ全くもって、その通りなんですが。
まとめ
作業時間は約3時間ほど。前回と比べるとマスキングを省いた分かなりのスピードアップです。
結果は大成功…とはいきませんでしたが、傷が入ったトゥにだけ茶色を入れたりすればと想像が膨らむ、楽しい時間でした。
逆茶芯。可能性は見いだせたような気がしていますが、さて・・・元々捨てるつもりだったこのブーツ。処遇に迷いがでてきました笑
それではまた。
どんなにタフなブーツでも別れはやってくるもの。古着屋で出会って数年。夏場でもガンガン履いてワークブーツらしい付き合い方をしてきたチペワのモックトゥもすでに満身創痍。そろそろ引退させるつもりです。ただそのまま捨てるのは[…]