オールデンのコードバンに憧れを抱いた20代。
それなりに年齢を重ね、今では私の靴箱にも何足かのAldenが収まるようになりました。
そしてまた我が家にこの緑の箱が・・・
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きたーっ!
通算4足目となったオールデンの購入。
今回はこの靴の魅力、プレメンテの様子を着画を交えてご紹介します。最後までお付き合いいただければ。
返ってきたジャンパーブーツ!ディティールは…
オールデン2足目に購入したジャンパーブーツは長年の憧れをそのまま形にしたような、私にとってはベストオブベストな意匠だったんですが・・・
いかんせん、小さい。
どれだけ薄い靴下に替えても足がジンジンと痛み、どうしても長時間履ける代物ではなかったんですよね。
足に馴染ませるように試着時間を増やしても解決までは至らず。泣く泣く、本当に悩んだ末、手放すことにしました。
替わりに購入したのがコチラです。
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Alden ジャンパーブーツ D6861 HC
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一緒っ!!
ジャンパーブーツって何?って状態だった前回購入時のエントリーがコチラ↓
実は悩み抜いて手放したジャンパーブーツでしたが、その後も憧れは止まず、毎日のようにWebでチェックする私。
そして見つけたのが超美品のこちらのブーツでした。
先日購入したタンカーブーツでバリーラストのジャストはUS7.5だと確信を持てたのは大きいです。
今回もUS7.5Dをチョイス。前任よりハーフサイズアップです。
というか、偶々ジャストサイズのジャンパーブーツが美品で出品されていたという奇跡。これは買うしかないですよね。うんうん。
ジャンパーブーツと言えばこのパンチドキャップトゥ。華やかでありつつも押し出しは強すぎないのが最高です。
ラストは以前のものと同じバリー。少し丸みを感じるシルエットでAldenの中では基本とも言えるほど多くの靴に採用されているラスト。
常にジーンズに合わせる私にとっては少し綺麗目に映るぐらいの良バランスなんです。
ソールも前回と同じハーフコマンド。
踏まずのレザー部分が削られていますが2nd品でしょうか。ま、私はあまり気にしませんが。
唯一前回と違うのがこのスプリットウェルト。
先日手に入れたタンカーブーツもこの仕様だったんですが、程よくカジュアルで重厚感もあって…すごくお気に入りです。
手放したブーツのサイズ違いを買うなんて…とも思いましたが全く後悔はありません。よく見ればチョットだけ違いますし笑
レースステイ裏には例のやつ…
見た目は全然綺麗ではあるんですが、一応履く前には一通りお手入れしてしまいます。
Ramshirubaファミリーになるための洗礼のようなもの。
シェルコードバンの弾力を感じながら馬毛ブラシでホコリ落とし中。
レースステイに触れている指に嫌~なベタツキが…
緑青…またお前かっ!
ついこの前ホワイツのメンテでも1時間かけて除去したばかり。長時間カリカリするのはもう腰が辛くて…
シェルコードバンも、牛革のオイルレザーでも、ハトメが真鍮であれば緑青は仕方がない…気を取り直して爪楊枝でセコセコ削っていきます。
とはいってもホワイツ程ひどくもなく、片足10分程度で完了。なんとか腰も無事です笑
プレメンテは丁寧に…
さてようやく洗礼の儀、プレメンテに戻れそうです。
お馴染みステインリムーバーで軽く表面を拭き取った後、
デリケートクリームで栄養分を補給。
水気に弱いコードバンですが柔軟性は確保しておかないとエライ事になったりしますからね~。
特にクラックの起こりやすいハトメ回りと羽根の付け根は重点的に入れていきます。
因みに、デリケートクリームでコードバンにトラブルや水膨れができたことはありません。まぁ水分量が多いとはいえクリームですからね。雨水とは違います。
仕上げのクリームは油分の補給を優先して、「Saphir サフィール / コードバンクリーム」を選択しました。
コードバンへの栄養補給に特化したこのクリーム。
通常のクレム1925は油性ですがコチラは乳化性の表示。とにかく保革優先。その浸透力に期待です。
通常のサフィール1925に比べて粘性が強く、伸びは良くないんですが、天下のサフィールが「これがコードバンに合う」と言うなら従うだけです。
一応指の体温で溶け出やすくしているつもり。
全体に塗り終えれば化繊ブラシで押し込んでいきます。
まだ表面にクリームが残った状態ですが、コードバンの靴と言えばこれでしょう。
かっさ棒。
起き上がった繊維を再び寝かしつけて艶感を維持する工程です。
履き込み前の今はほとんど意味がないんですが…気持ちが大事です笑
ネル生地のウエスで丁寧に乾拭きして、馬毛ブラシで整えていきます。
ワックスも考えたんですがお手入れのしやすさを優先して今回はクリームまでで完了。
靴紐を通すと…
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完成です!
コードバン特有の艶。代表的なNo.8の赤茶。控え目ながら華やかなキャップトゥ…
これだけ美しいブーツがあるでしょうか。もう見入ってしまうほど私にとって「どストライク」なブーツです。
ハーフサイズアップの成果は…
私の足のサイズは実寸で足長:257mm 足囲:253mm 足幅106mm。
今回のジャンパーブーツはハーフサイズアップして「US7.5D」です。ジャストフィットだったタンカーブーツと同じ。
いざ…
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シュポッ
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・・・っ、メチャクチャ良いっ!!
レギュラーソックスでどこも痛みを感じませんし、かといって靴内で足がガバガバすることもありません。
羽根は閉じ切ることもなく、しっかりホールドされています。
これぞジャストフィット。
今回は勝算が高かったとはいえネット購入は毎回ヒヤヒヤしますから。あぁ~良かった!
さて、美品とはいえ中古靴。シワ入れの必要もないかもしれませんが、改めて私の足に馴染ませる気持ちで…
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ふんぬっ
これにてプレメンテ終了!
履けば上がるテンション!着画撮影タイム
この時点で最高の買物確定でテンション高めの私。
鏡に映った履き姿。同じ木型、同じ意匠でもサイズが違えばここまで見た目が違って見えるものかと、少々驚きもありつつ心の中で呟きます。
「いやマジでカッコ良いブーツだわ」
ハーフサイズ上げた事でトゥにも余裕が出来て、全体的な高さが抑えられた気がします。断然スタイリッシュさが増しました。これこそ私が望んでいたシルエット!
前任、US7Dのジャンパーブーツ。丸みを強く感じますね。
横顔も超男前です。
こうして見るとスプリットウェルトが効いてますね。ステッチがチラリと覗くだけでスマート一辺倒ではない、奥の深い趣きを感じます。
もちろんコードバンブーツらしい、くるぶし周りの硬質なシワ感は言わずもがな。
次は黒かなぁと思う事も有りましたが、結局購入したのはNo.8。赤紫っぽい茶色のグラデーションには間違いなく人を惹きつける「何か」があります。
ワークブーツと比べると圧倒的にスマート。足を組んでカッコつけてもキマリます。
おっさん化が進む私と反比例するように、足元だけが男前さを増していく2023年秋。
まとめ
10万円を超える高級靴なんですが、縫製や染色、個体差など、やや雑な部分も多いオールデン。
北米クオリティーなんて言われたりしますが、それすら小さいことに思えるほど唯一無二な魅力が溢れています。
シェルコードバンの艶と弾力、素材の良さは勿論ですが、ドレスになり過ぎない無骨な雰囲気があって、スーツ以外にも合わせられる懐の深さを感じます。だからこそ私のようなワークブーツ好きに刺さるのかもしれませんね。
最後はキャップトゥ、プレーントゥ、スプリットトゥ…我が家のAlden3兄弟を記念撮影です。
それではまた。