台風が過ぎて朝晩は涼しい日が増えてきました。空気が入れ替わってくれたようです。
となれば、いよいよブーツシーズンの到来ですよ。ウキウキしますね。
私の場合、夏でもブーツを履くことも多いんですが、どうしてもラインナップは限定的。濃茶のブーツはやっぱり秋冬のほうがしっくりきます。
さてこのブーツも真夏は休眠していた一足。
「Redwing 9411 Beckman」
惜しまれながら廃版となったプレミアムな6インチプレーントゥブーツ。一時期はRedwingの新しいアイコンになるような勢いだった、私の大好きなブーツです。
ただこのロー引きの平紐が厄介で、履き脱ぎが大変なんですよね…そのせいで出番が少なくなっていく悪循環。
ということで、今回は秋に向けてのフルメンテと靴紐交換を。どんな仕上がりになるか、楽しみです。
エイジングの確認と準備から
履いた後のブラッシングは欠かさないとはいえ、前回メンテから1年近く経つとさすがに革が乾いているような印象を受けます。
たとえばバックステイ周辺。
ここは柔軟性が無くなるとクラックが発生しやすい箇所なので要注意ですね。
ヴァンプのシワも寄ってみるとこんな感じ。
後期ベックマンは革のモッチリ感が少ない印象で、シワが残るというか、ドレッシーな雰囲気はあまり感じられません。
それならば・・・と、こいつはガンガン履いて、ハードな経年変化に期待しています。
靴紐を外し、レースステイをしっかり開いたら、内側に溜まったホコリを掻き出して準備万端です。
やっぱりフェザーストーンには艶が無いと!
まずはクリーニング。
久々のフルメンテなので、しっかり綺麗にしようと手に取ったクリーナーはコチラ。
「Boot Black / トゥーフェイスプラスローション」
油性の汚れも水性の汚れもこれ1本。M・モウブレイのステインリムーバーより洗浄力が少し強めのクリーナーです。
ウエスに適量とって拭きあげていきます。
強く擦りすぎると革の表面が荒れることもあるのでササっと。そのあとは濡れ雑巾で軽く拭くのが私のルーティン。
無事すっきりスッピンになった9411です。なんかこのままでも行けそうなツヤ。・・・いやいやこれはきっとお肌が突っ張っている状態。
柔軟性と栄養の補給はいつものコイツで。
「M・モウブレイ / デリケートクリーム」
もはや意味とかは考えず「とりあえず塗っとけ」ぐらい信頼しているクリームです。
豚毛ブラシでマッサージしながら擦りこむように強くブラッシング。
せ~の・・・
うおりゃあぁぁっ!!!
・・・ふぅ。
あとは薄化粧の靴クリームで仕上げを。
「CREME 1925 /サフィール クレム ニュートラル」
購入当初から憧れは退色して赤みが濃くなったベックマン。
残念ながら後期品番は顔料仕上げが強く、そういったエイジングはしないそうですが、少しでも自然な色の変化を楽しむための無色クリーム仕上げです。
完成までもうちょっと。写真はお楽しみです。
ベックマンに最適なシューレースとは・・・?
さて今回のもう一つのテーマはシューレースの変更です。
純正の靴紐はロウがたっぷりと染み込んで、張りがある平紐。ただこれ、ハトメに対して太すぎるんですよね。
そのせいでスムーズに締め上げられず時間がかかってしまいます。さらに途中で捻じれたりするともう・・・泣
といことで、少し細目の平紐「さのはた靴紐」に交換してみました。
・・・う~ん・・・
悪くないんですけどね。ちょっと寂しいというか、ワークブーツ感が減少しています。
それに靴紐捻じれ問題は根本的に解決されていませんし、やっぱり丸紐にチャレンジすべきでしょうか。
同じく「さのはた靴紐」の丸紐へ。
うん…「貧弱」の一言。
先ほどの細い平紐でも感じましたが、ハトメ間に距離があるタイプ、ワークブーツ系の靴紐にはそれなりの太さが必要なんだと再認識。
ハトメに対して太すぎるように感じていた純正紐の太さにもちゃんと意味があったわけです。
それなら太目のワークブーツ用の丸紐を、ということでホワイツの丸紐に交換。
おぉ!だいぶ理想に近づいてきました。
上2つに比べて明らかに力強く、ブーツの雰囲気にもうまくハマっています。
ただ、茶一色だと輪郭がぼけるというか、ボヤっとした印象を受ける気もします。あと一歩なんですが。
やはりここは…
「Redwing 黒 / 茶 タスランシューレース 48inch」
困ったときの純正丸紐です。
はい。完の璧です。
いやぁ~、これはもう、紐を通している最中にビンビン手応えを感じていましたね。
ハトメやアウトソール、パイピング使われている黒と、アッパー全体の茶が、この靴紐の配色と完全にリンク。
もう靴紐の捻じれにも悩まされることは無いですし、何より見た目がどストライク。
ということで…
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新生ベックマン9411の誕生です。
結果的にもう一つの黒ベックマンと同じ靴紐となりましたが、結果的には大満足。
バックステイ周辺にも潤いが戻ったようですし、今回も納得のフルメンテになりました。
こみ上げる気持ちのままに…着画タイム!
はやる気持ちに流されるように、早速履いて撮影。
以前の平紐に比べてギュッと強く締め付けられる印象。正面からも見た目が少しハードになって、ワークブーツ感が強調されています。
真上から。
旧品番の黒ベックマンに比べると、履きシワが残りやすいのが9411の特徴。
とはいえ、これじゃまだまだ足りませんね~。つま先がハゲ上がるくらい履きまくりたい気分です。
細めのジーンズに合わせるとこれだけドレッシーさを見せるのは、さすがはベックマンです。
廃版となってしまったのはつくづく惜しいなぁと思いますが、まぁこれも時代の流れ。コイツは大切に履きまくってあげようと思います。
まとめ
結構な割合でシューレースを変えるクセのある私ですが、今回も新たな気持ちで履き続けられそうで大満足です。
季節も少しずつですが、確実に進んでいるのを感じます。大好きなブーツシーズンに向けて、お手入れのペースが上がていきますよ~。
それではまた。