先日手に入れたピストレロのスエードエンジニア。意気揚々と履いてみた結果、全く似合わないという悲しい現実が・・・
それならば思い切ってカスタムしてやろうというのが今回のエントリー。
こいつが問題のエンジニア。
おや?ブーツの隣に穏やかではないモノが置いてありますねぇ。ニヤニヤ
エンジニアのシャフトをカットしたい!
準備していたのは「裁ちバサミ」です。要はコイツを使ってシャフトをばっさり切っちゃおうという魂胆。
誰がって?
え?
レザークラフト未経験、ド素人の私が、です。
お店に頼もうかと思いましたが結構値が張るんですよね。2万ぐらい?さすがにそんなに出せませんし、自分でやるのも楽しそうかなぁと。
問題はどこまで深くカットするか。
無難にショートエンジニアに収めるか、ガッツリと切ってスリッパに変身させるか、悩みどころです。
「そうだなぁ、この辺からこんなカーブで…」
とカッコつけてラインを引く私。気持ちとは裏腹に、ボールペンではラインが引けなかったんですけど笑
そんなわけで完全フリーハンドでカットという荒業になりそうです。
革が何枚も重なって、見るからに堅牢なかかと部分。
芯材もありますし、さすがに裁ちバサミのみでここを綺麗にカットするのは難しそう。
この部分は残すとして、あとは出来る限り短くカットして、ショートエンジニアというよりスリッポンを目指しましょうか。
実践!素人に革は切れる・・・のか?
ということで、早速。
うおりゃ!
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・・・硬った!
折りたたんでハサミを入れる予定でしたが、まったく切れませんね。さすがワークブーツ。
ま、そんなこともあろうと。
ズボッ
準備していた大きいカッターで無事貫通。あぁ、もう後戻りはできません。メキシコの職人さん、ごめんなさい。
ただ、この禁忌を破る背徳感はちょっとした快感。
そのまま空いた穴にハサミを通してジョキジョキ切っていきます。
ベルトやヴァンプと重なっている部分は避けるようにしてグルリと一周カット。
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・・・ドキドキ
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じゃーん!!
一気に見た目が変わって、まるで丸坊主にしたような気恥ずかしさと爽快感です。
ハサミを入れてわずか1分。これまでも丸洗いや革の染め替えなど、色々ムチャもしてきましたが、今回の変貌は別格。
・・・今も微妙にやっちまった感がまとわりつきます笑
カスタム完了。さて履き心地は如何に・・・
裁ちばさみ1本でカットできるように、芯材やベルト部分を残す形になったスリッポンカスタム。
こうしてみるとなかなか良い雰囲気。気に入ってきました。
気になるのはトップライン。やはり「切りっぱなし」は耐久性に不安が残ります。
お店にお願いすればパイピングやら、折返しやら、強度を保って仕上げてくれるんだと思いますが、その分お金がかかります。これはこれで雰囲気もありますし、今回は切りっぱなしのままにしておこうかと。
では緊張の試着タイム。
履くのに必要なのは右手人差し指1本のみ。これはもう完全にスリッポンです。
マイサイズよりハーフ大きいので多少はガバガバしますが、この履きやすさは衝撃です。
おぉ…。
コッペパン。
今はつるんとした見た目で、カッコ良いとは思えませんが、履き込めば逆にエイジングが感じやすい色味かもしれません。
あと、めちゃくちゃ重い。
元エンジニアブーツなので当然ですが、スニーカーのような軽さとは真逆の存在感。見た目とのギャップがなんか面白く感じます。
立ってデニムの裾を被せると完全にエンジニアブーツ。
振り返れば短靴。
気軽に履けますし、見た目がクロックスみたいにラフ過ぎないので、これは近所のコンビニ通いに最適かも。
いやはや、良いカスタムになりました。
まとめ
エンジニアブーツへの憧れは今もありますが、まぁ似合わないものはしょうがないですからね。
このまま靴箱で腐らせるよりは・・・というチャレンジ、個人的にはこれ以上なく上手くいきました。楽しみながらできましたし、大満足です。
ボロボロのブーツは
捨てる前に「スリッポン化」
めちゃくちゃお勧めします!
最後はビフォーアフターを。
このロングブーツが・・・
これ。
腕に覚えがある人がやればビルケンのボストン風に仕上げられるかも。
それではまた。