スーツ専用となって早や1年。すっかりジーンズに合わせることを諦めて、靴箱の番人となったジャランスリワヤのサイドゴアブーツ。
久しぶりにじっくり眺めましたが、・・・やっぱり美しいです。
ラスト「11120」のエレガントなラウンドトゥが、シューレースの無いこのブーツを更に魅力的にしているように感じます。
ただ通勤も私服、普段はジーンズしか履かない私にはどうも合わせづらく、結局この1年で出番はスーツと合わせた1回のみでしたが…
ほとんど履いていないとはいえ、さすがにお手入れしておこうかと思います。
経年変化を確認!
かなりタイトなサイズ感ということもあって、何とか履き慣らそうと実はチョコチョコ部屋で試着をしていました。
インソールの沈み込みが大きいと聞いていましたが、今のところ変化なしのパツパツです笑
さて、そんな98411の現在の状態ですが…
試着の効果もあって登板数のわりに履き皴が薄っすらとついてきています。
レザーの質感がワークブーツとは違いますね。きめが細かく艶っぽい印象。
遠目には全く問題ないように思いますが…
近寄ってみ見ると少し白っぽく乾燥しているように見えます。
まずはクリーニングを
いつものようにしっかりとクリーニングです。
靴紐が無いサイドゴアブーツ。当然レースステイも無いのでブラッシングも一瞬で完了。楽なもんです。
使用するのは安心安全、定番のM・モウブレイ、ステインリムーバー。
先日の検証でもその実力を如何なく発揮して、私のレギュラークリーナーの座を守った靴メンテの良き相棒です。
ウエスにとって拭きあげていきます。
綺麗に見えた革でも、前回塗布した古いクリームが残っていますね。
ステインリムーバーはしっかりとした洗浄力がありながら、ダメージの少ない中性クリーナー。安心してクリーニングできます。
さらに今回は蒸しタオルで仕上げ拭きも実施。
これにてスッキリすっぴんです。
クリームはいつもの・・・
1年ぶりの栄養補給はやっぱりデリケートクリームで。艶出しはクレム1925コニャックを入れようと思います。
シューキーパーを入れたら、まずはデリケートクリームをたっぷりめに塗り込んで・・・
ブラッシング!ブラッシング!
豚毛ブラシで押し込むように強めに擦っていきます。
栄養分が染み渡るように思いを込めて激しく…ブラッシング!
お次は油性クリーム。
コニャックはこのブーツよりやや薄めの茶色。
ドンピシャの色味が無い場合は薄目のほうが失敗になりにくいです。
こちらも指で直接塗って…
ブラッシング!ブラッシング!
今度は化繊ブラシです。クリームを薄く延ばすことと、栄養分を内部に浸透させるのが目的なので、ここも強めのブラッシング。
ちなみにブラシは靴クリームの色別で何本か持っているほうが良いんですが、私は茶系用と黒用の2本のみ。わりと大雑把な性格なんです笑
このまま1時間ぐらい放置して、クリームがレザーに浸透するのを待ちます。
最後に革の表面に残ったクリームをネル生地のウェスで拭き取っていきます。
最近はこの乾拭きの大切さを感じています。
残ったクリームは汚れを引き付けますし、何より見た目がスッキリします。
完成したのがこちら。
ジャン!
美しく仕上がりました。満足の出来栄え。
遠目だとメンテ前と大差ないようにも見えますが…
しっかりと保湿されて、艶やかな表情になっています。
もうひと手間で一段上の仕上がりを
このままでも全然OKなんですが、せっかくなんでこちらを。
KIWIのパレードグロス。
紐も飾りっ気のないプレーンなトゥに少しだけワックスで光らせて、抑揚を感じられたら…
ガッツリ鏡面にするのはまだちょっと抵抗があるので、先端と全体に馴染むように側面に少しだけ入れました。
ウエスで水研ぎしながら軽く磨いていくと…
でで~ん!
うんうん、良い感じになりました。
靴の輪郭がハッキリして、さらにドレスシューズ感が高まった感じ。
かなり控え目に塗ったんですが、光りすぎない、ちょうどいい具合に落ち着いて満足です。
靴磨き後のお楽しみ…
早速履いてみます。
ちなみにこちらのサイズはUK7。同サイズのトリッカーズ、パラブーツと比べて明らかに小さいです。
普通の靴下ではキツ過ぎて履けないのでスーツ用の靴下に履き替えて…(地味にめんどくさい笑)
お手入れ後の試着タイムです!
まずは真上から。
履き皴がほとんどないのもあって、ツルっとした印象です。
ただこの靴の場合シワがついてカッコよくなるイメージも沸きません。
ドレスシューズらしくきれいに履く方がいいのかもしれませんね。
正面から。
写真でも甲が低めなのが分かります。ワックスを塗ったトゥの輝き。いい感じ。
先端の丸みが小さくシュッとした印象。
このあたりがジーンズと合わせるのが難しいと感じるんでしょうね。
斜め前からのショットが1番のお気に入り。
私のキャラとは違う、男のセクシーさが漂う大人な雰囲気です。…履きこなす自信無し笑
おまけのバックショット。
主張は少ないながら、美しいヒールカーブです。
まとめ
さすがはデュプイ社のカーフ、いつも通りのメンテでも輝き方の種類が違う気がします。
ただ、ワークブーツのようなキズや擦れがカッコよく映えるブーツではないので、どうしても出番が少なくなりますね。
もう少しサイズに余裕があれば履く機会も増えたかもしれません。
コマンドソールにカスタムすれば、あるいは・・・なんて妄想もしていますが、さてどうなることか。
最後はロールアップ無しで合わせた写真を。
それではまた。
with a.p.c/petitnewstanderd
恐るべきコストパフォーマンスで日本の革靴界を一気にのし上がったジャランスリワヤ。レザーといえば欧米という私見を打ち破った、インドネシアのシューメーカーです。たくさんのラインナップから、私が所有するサイドゴアブーツ98411をご紹介します[…]