今月は妻の誕生日。これまでは美顔器やらカシミヤマフラーやらダウンジャケットやら、結構な金額のものを進呈してきました。そんな妻からの今年のリクエストは・・・
「ドクターマーチンの靴が欲しい」
…ついに私の啓蒙活動が我が家でも実を結んだ瞬間です!しかも並行輸入でもいいとのことで、懐にも優しいプレゼントとなりました。
ということで早速ぽちったブーツが届きました。
・・・あれ?おかしいなぁ。2つある様に見えますが…(棒)
ちゃっかり自分用もゲットしました。まぁ安いですからね~。仕方ない、シカタナイ・・・
今回はこの「ドクターマーチン/2976チェルシーブーツ」を紹介します。最後までお付き合いいただければ。
ファーストインプレッションと詳細を
ドクターマーチンといえば世界でも指折りのメジャーブランド。ただ若いイメージがあったり、キャラクターが強すぎたりで、これまでずっと敬遠してきたんですが、これも良い機会かと。
生産国はタイ。現在もイングランド製は特別ラインとして存在していますが、値段は2倍以上。ガシガシの雨靴にするにはちょっと・・・それに東南アジア製にそれほど悪い印象はありません。ジャランスリワヤやダナーフィールドなど、モノによってはアメリカ製より断然丁寧な造り。(まぁアメリカ製はその雑さも魅力的に映るんですけど)
で、選んだのは定番の8ホールではなくチェルシーブーツ2976。妻が欲しいと言ったこのブーツが、もともと追加を検討していた雨靴として使えるんじゃね?と思った次第でして。
妻からの希望もあって特徴的なイエローステッチは無し。というよりステッチ自体がなく、ちょっとだけ落ち着いた雰囲気に。
そもそもマーチンはセメンテッド製法だと思っていたんですが、通常ラインは「加圧圧着式グッドイヤーウェルト製法」という独自の手法でソールを取り付けているそうです。
ただ、あのステッチは出し縫いの役割を負うには幅が広く、飾りステッチのようにも見えます。グッドイヤーとはいえ加圧圧着式…ソール交換は想定されていないと思っていいかと。(ステッチすら無いこのブーツは完全なセメンテッドかも)
マーチンの代名詞といえばこの「バウンシングソール」ですよね。
ドイツの医師が開発したエアクッションの利いた独自ソール。このソールを見るだけでマーチンのブーツだと分かるぐらい個性的です。履き心地が極上なうえ、耐久性もかなりのものと評判。履きこむのが楽しみです。
マーチンのアッパーはガラスレザーだと思い込んでいたんですが、マットな質感のスムースレザー表記です。
ただ革の表情が感じられない、まさに加工レザーといった雰囲気。履き皴がついていないのも要因の一つかもしれません。このあとのプレメンテでもう少し詳しくわかりそうですね。
そもそも革質云々にこだわるようなブーツメーカーではありませんから。とにかく頑強なアッパーという事でも有名ですし、長く付き合えればうれしい限り。
私が所有するもう一つのサイドゴア、ジャランスリワヤと並べてみました。マーチンの丸さ、カジュアルさが一目瞭然です。
フォーマルな雰囲気なジャランは合わせる服を選びますが、マーチンのこの雰囲気、ジーンズにバッチリはまりそう。ただ履き皴のない新品はゴム長靴に見えなくはない…かも笑
2種類のプレメンテを比較!オススメは・・・
早く履いて出かけたい気持ちを抑えて…まずはプレメンテから。せっかくなので自分用と妻用で別のクリームを使って比較してみようと思います。
マーチンにプレメンテは必要ないという意見もありますが、高級なガラスレザーなら微量でも栄養が入るとも聞きますし、念のため。
自分用はコチラを選びました。
「M・モウブレイ クリームエッセンシャル」
軽い汚れ落としから、保革、艶出しまで1本でできる優れもの。さらにスムースレザーにもガラスレザーにも対応できる万能クリームです。
正直、アッパーには加工レザー独特の質感があってメンテナンスの方向に迷っていたんですがこれなら安心です。
クリームをウエスに適量とって薄く延ばしていきます。
ほとんどクリームを吸い込む様子はありませんが両足とも塗り終えたら…
豚毛ブラシで馴染ませます。すこしでも浸透する様にしっかりとブラッシング。
吸収しきれなかったクリームはネル生地のウエスで拭き取っていきます。
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ということで。
完成です。控え目ながらツヤもあっていい感じ。高級感が出て長靴からは少しだけ遠のいた気がします笑
続いて妻用のマーチンも。
マットな仕上げを所望ということで、準備したのはいつものコチラ。
「M・モウブレイ ステインリムーバー」
「M・モウブレイ デリケートクリーム」
定番中の定番ですが、栄養分はしっかり入れて、ツヤが少なめの仕上がりを目指します。
写真は撮り忘れましたがステインリムーバーで軽く表面をクリーニングしたあと、指で直接デリケートクリームを塗っていきますが・・・
う~ん…完全に弾いているように見えます。微量でも吸収してくれと願いながらこのまま豚毛ブラシでマッサージ。
完成です。え~っと…もちろん変化なし。
果たしてこのメンテに意味があったのか無かったのか…
先ほどの私のマーチンと比べてもこの通り。圧倒的な艶の差がありますが、妻自身がこれで良いということなんで。
結局この結果を見るとガラスレザーの一種としてメンテするのが正解のような気がします。オススメはクリームエッセンシャル。保革効果も期待できますし、自然な艶感でメンテの楽しさも感じられます。
マーチン チェルシーブーツのサイズ感
さて、いよいよ足を通します。
私の足のサイズは足長:257mm 足囲:253mm 足幅106mm(zozoマットで計測)
このブーツはUK8を選びました。おそらくUK7.5がジャストサイズなんですがマーチンは1インチ刻みでしたので大き目に。
というのも、サイドゴアブーツは履き口が小さめに作られているもの。ジャランスリワヤでは痛い目に合いました。それもあって大き目にしたんですが…それでも履き脱ぎはかなり大変です。
真上から。トゥの丸みが特徴的です。大きめのサイズということもあって男らしいワークブーツといった印象。
足入れには多少苦労しますが履いてしまえば中はかなり快適です。結構な余裕もありますが、歩いてみてもガバガバと踵が抜けるようなことはありません。
それにしてもスニーカーを履いているような感覚でめちゃくちゃ楽ですね。さすがはバウンシングソール、名前通りの弾むような靴底です。
正面からの見た目はボリューミーで、まるでエンジニアブーツのような印象すら抱きます。
予想通り色落ちしたジーンズとよく合いますね~。履き皴がついてエイジングが進めばもっと相性が良くなる予感。
サイズが大きい分折れたような深いシワになりがち。ここから塗膜が割れるケースもよく聞きますので注意が必要かも。
まとめ
妻へのプレゼントにかこつけて、ガシガシ履ける雨靴を手に入れました。ストームウェルト風のゴムも雨の侵入を防いでくれるかと。
ソールを交換しながら長く履けるような靴ではないと思いますが、その分気にせずラフに履きつぶすつもりで。さてどんなエイジングを見せてくれるのか、今から楽しみです。
私と比べてさらに適当な性格の妻のマーチンとどんな差が出てくるのかも興味がありますし、ブーツライフはますます充実しそうです。それではまた。