A.P.C(アーペーセー)はそもそもジーンズ専業ではなくフランスのアパレルブランドですが、日本はもちろん世界中に熱狂的なファンが存在する、大人デニムの大定番となっています。私もお気に入りすぎて5本所有しています。

オシャレ着として穿いているのでなかなかエイジングは進みませんが、現在所有する5本の私物写真を中心にご紹介します。

 

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A.P.Cブランド紹介

A.P.Cというブランド名は「生産と創造の工房(Atelier de Production et de Creation)」の頭文字をとっています。

これはデザイナーでブランド創始者のジャン・トゥイトゥが、ブランドイメージをデザイナーの名前で判断される事を敬遠した結果で、設立当初はブランド名を付けずにコレクションを展開していたぐらい。プロダクトで勝負しようという意気込みか、質に対する自信か、どっちにしてもこの姿勢はカッコイイと思いますね。

またA.P.C.がフランス国外で初の成功を収めた地は、日本です。それについてジャン自身はインタビューでこのように語っています。

「日本の人々は、私のすることには嘘がないと見抜いていた」

「彼らは、私が正真正銘の本物を目指していると理解し、今でも変わらずそう思ってくれている」   引用:VOGUE.CO.JP  ’17/12/30

アーペーセーが日本製のデニム生地を採用している事は有名ですが、我々日本の消費者にも好印象を抱いてくれているようです。

 

A.P.Cデニムのシルエット

A.P.Cが現在展開しているジーンズの型は3種類。

Newstandard ニュースタンダード

最もベーシックな形です。クラシックストレートといわれるリーバイス501のようなポジションですが、同サイズならアーペーセーの方がスリムです。

股上は深めで、レングスは履いた時にストレートになるよう少しテーパードがかけられています。

私が最初に手に入れたモデルですが、お気に入り過ぎて出番少なめ。

 

petitstandard プチスタンダード

アーペーセーのスリムモデル。股上浅めで、レングスもニュースタンダードと比べ細くなっています。軽いテーパードがかけられていますが、裾幅は広め。ブーツにもよく合うので出番も多くなりますね。こちらも私のお気に入りのモデルで、2本所有しています。

欧米人に比べ華奢な日本人の体型にもフィットする為、次に紹介するプチニュースタンダードが発売されるまでは1番の人気でした。

 

petitnewstandard プチニュースタンダード

現在、日本では圧倒的な人気モデル。様々なメディア、SNSでも推されまくりです。

股上がやや深めで裾をかなり絞ったテーパードシルエット。洗練された都会的な印象でこれら3パターンでは1番細身です。

ただ痩せ型で短足気味の私には似合わない気がしています。パンツの面積が小さくなる分、どうしても足の短さが強調される気がしてまして。見慣れてないだけと信じています笑。とは言いながら、こちらも2本所有。

最初に買った1本は糊のにおいが強く、我慢できずに穿き込む前に洗濯してしまいました。でもやっぱりリジッドでも穿きたいなぁというわけで2本目を追加購入。スニーカーや短靴と合わせるとしっくりきそう。

 

そのほかのモデル

現在は廃盤となっていますが、スキニーシルエットのニューキュアというモデルも有名ですね。セルヴィッジは無く、テーパードも少なめ。カニエウエストが穿いていたのはこのモデルだったはずどうせならこのモデルも購入するつもりだったんですが、タイミングが合わず。残念。

引用:https://cmplxworks.tumblr.com/

 

A.P.Cデニムの特長

アーペーセーのジーンズはサンフォライズ(防縮)加工されたデニム生地が特長です。この為リジッド状態からの穿き込みが可能。というより、リジッドから穿き込むのがデフォルトですね。パリッと糊の効いたデニムは大人っぽくフォーマルな雰囲気すらあります。「アーペーセーは洗濯するまでが最高だ」なんて話もよく聞きます。それぐらい普通のジーンズとは違った良さがあります。

写真奥がリジッド、手前がワンウォッシュです。

ワンウォッシュすると青みが強くなるのが良く分かると思います。これはこれで良い雰囲気なんですけどね。

シワが定着しやすいのもリジッドから穿き込むメリットです。生地に硬さがある為、細くハッキリとしたヒゲに成長します。

海外のスナップなんかではバッキバキの色落ちをしたアーペーセーもよく見ます。めちゃくちゃカッコイイんですが、今のところ私はもう少しキレイに穿いていこうと思っています。

生地の厚みは14.5oz。体感的にはもう少し薄い気もしますが、厚すぎず、薄すぎず。穿き込むのにはベストです。穿き心地はフランスパンで形容される事もありますが、まさに「外はパリッと、中はモチッと」した感じ。リジッドであっても肌にアザができるような固さでは無いので穿きやすいですね。

バックポケットには飾りステッチはありません。それどころか革パッチも無いので、シンプルでミニマルなイメージ。アーペーセーのスマートな雰囲気にもマッチします。

ベルトループは狭め。分厚いレザーベルトは通せない事もあります。ベルトをしない派も多いですが、私はレザーベルトの経年変化も楽しみたい派。

セルヴィッジは赤耳です。縮みが少ない生地で耳のアタリはあまり期待できませんが、真面目に作られたジーンズの証拠のようなものですかね笑

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A.P.Cデニムの洗濯・縮み

洗濯について、ブランド公式では以下のように紹介されています。

過激主義
出来るかぎりジーンズを洗わずに履き続け、初回洗いはドライクリーニングで、2回目以降の洗いは、WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を少量混ぜた水にジーンズを1時間程浸けておき、すすぎ、バスタオルで包んで干す。

セミ過激主義
WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を混ぜた水にジーンズを1時間程浸けておき、こすらずにすすぎと脱水をし、干す。

洗濯機
WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を使い、メニュー:常温水、デリケート洗い、脱水無し。

海水
出来るかぎりジーンズを洗わずに履き続け、ジーンズを履いたまま海に入る。乾いた砂でこする。
これを何度か繰り返す。水ですすぎ、太陽にあてて乾かす。

引用:https://www.apcjp.com/jpn/denim/washing-recipes/

海水って。フレンチジョークはレベルが高いですねぇ。もしかして本気!?
個人的にはできるだけ洗わずに穿き込むとしっかりアタリがでますよ~って事を、フレンチジョークを交ぜて書かれていると理解しています。なので適当に。実際に洗濯した直後は縮んだ気がしますが、穿いていると伸びが出てくるので洗濯後もサイズ感はあまり変わらない気がします。
プチニュースタンダードでワンウォッシュしたものとリジッドのものを比較しました。
ウエスト0cm ワタリ:1cm
負荷がかかりにくい部分は伸びが少ないのでサイズは戻りきらないようですが、ウエストは元通り。ただレングスの縮みはそれなりにありますし(体感ではー34センチぐらい)、伸びる事もないのでそこは注意が必要ですね。
 

A.P.Cデニムの着用イメージ

3つのシルエットを着画で比較します。

●PetitStandard プチスタンダード

個人的には一番しっくり来るシルエットです。自然なタイトストレートで安心感があります。未洗濯なので裾にかなりクッションが出来てますがこのままでも好きな感じ。秋冬はブーツで合わせる事が多いですね。

●PetitNewStandard プチニュースタンダード

かなりテーパードが強くかかっています。もっと体格が良かったら似合うのかなぁ。ん~、研究中ということで。もともとジャストサイズに裾上げしたのでクッションも少なめ。夏はロールアップして涼しげに穿こうと思っていますが・・・

●NewStandard ニュースタンダード

他のシルエットよりワンサイズ下を選択しています。その分ウエスト周りとヒップはタイトですがそれ以外は他のシルエットと比べて緩めです。股上も深めですが、リジッドの質感も手伝ってスマートな印象のストレートです。なんとなく大人の休日感があってお気に入りですね。

 

最後に

ジーンズといえばリーバイス。ジャパンレプリカメーカーも基本的にはリーバイスのアーカイブをもとに作られています。アメリカ生まれの5ポケットジーンズは元々は作業着が由来なので、丈夫で男らしいシルエットとディティールを持つ事が多いですが、アーペーセーのデニムは目指すベクトルが少し違うように感じます。

フランス生まれのアーペーセーは都会的でスタイリッシュな雰囲気。ワークウェアではなく現代のファッションアイテムとして新しいジーンズ像を定着させた、まさに「ニュースタンダード」。

飾り気の無いプレーンなデニムですので、他のアイテムとあわせた時にもうるさくならないので使いやすいですし、ノームコアのようなシンプルなコーデでも大活躍です。リジッドでも穿き込まれてもカッコいい、自信を持ってオススメできるジーンズです!

最後は外での着画。アイコンの写真もプチスタンダードなんです。それではまた。

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